忠清南道随一の名山、鶏龍山国立公園は1968年に韓国で二番目に国立公園として指定された。鶏龍山国立公園の面積は約64.7㎢で、忠清南道・公州市、鶏龍市、論山市、大田広域市の地域に及んでいる。
鶏龍山の頂上の天凰峰(845m)を中心に、20にも及ぶ峰の間には約15の渓谷が形成されている。山の稜線が鶏のトサカを戴いた龍に似ているということで「鶏龍」と呼ばれるようになったという。
山の稜線が穏やかでありながら変化に富んでおり、ソウルや大田などの大都市からも日帰り旅行が可能なので、年中人々でにぎわう。風水上優れた地勢になっているので、朝鮮の首都として考慮されたことがあり、国家の祭祀が行われた神聖な山である。
鶏龍山には韓国種の欅、エゴノキ、モンゴリナラなどの広葉樹とオノオレカンバ、松などが自生しており、植物は計1,121種が報告されている。カワウソ、ヤマネコ、セーブル、ノスリ、クマゲラなど絶滅危惧種が11種、1,867種の昆虫、645種の動物が棲息している。